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髪が薄いのは体質?それともAGA?

2021/03/19

男性ならば人生に1度は自分の髪の毛が薄くなってきたことに危機感を持つときがきます。
まれに薄毛とは縁のなさそうなフサフサな方もいますが、そんな方であっても年相応に必ず髪の毛は薄くなります。

男性型脱毛症AGAは男性のハゲ薄毛の大部分を占めるものですが、仮にAGAを発症しなくても人の細胞は必ず加齢によって生命力を落としていきますから、加齢によって幾らかの毛根は閉じるので若いころと全く同じということはあり得ません。

もしそのような方がいるとしたら、それは植毛治療を行って見た目の若々しさを保っている可能性があります。あるいはカツラを使用しているのかもしれません。
特に芸能界ではカツラを使用している(噂のある!?)芸能人の方の話が出ることがあり、ネット上でも様々な憶測を呼び盛り上がることがありますね。

芸能人も薄毛に悩む

一般人よりもハゲの悩みが深刻になるのが芸能人の方々です。
常に人の目にさらされる職業ですから薄毛が進むと好奇の目にさらされます。

お笑い芸人さんなどはそれほど影響はないかもしれませんが、俳優さんなど役者の方々は役のイメージがありますから仕事面に影響します。

現在ベテランや大御所クラスの方の場合、昔はAGA治療は病院でも行われていませんでしたからカツラを使用している(噂のある)方も多いですよね。昔は有効な治療薬が開発されていなかったので、市販の育毛剤くらいしか対策は無かったのです。

市販の育毛剤の有効性はあまり期待できないことが多いようです。効果が全くないわけではありませんが、AGAの原因は体内のホルモン系であるため、外用塗布剤でそこにアプローチするのは至難の業ですから目に見える効果は期待できないのです。

現在の若手や中堅クラス、雨上がり決死隊の宮迫さんなどは薄毛に悩んでいましたがその後劇的に毛量が回復しています。

彼が病院で治療をした確たる証拠はありませんが、本格的に治療をして薄毛を改善しただろうということは疑いの余地がありません。昔の人に比べて今の人は治療の提供がある時代に生まれて良かったと言えるでしょうね。

思春期より前の薄毛はAGAではない

それでは話を本題に戻して、体質による薄毛とAGAの薄毛について考えてみましょう。

AGAによるハゲ薄毛は体内の悪玉男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)によって引き起こされます。
DHTの生産は思春期以降に活発になるので、それよりも前の薄毛や抜け毛の原因がAGAであることはまずありません。

ここで思春期とはいつのころを指すのかということですが、特定の「○歳」を指すものではなく、一般的には第二次性徴が始まる時期と言われています。

年齢にすると大体12歳から18歳くらいでしょうか。こうするとかなり開きがあるように見えますが、医学的にはこの年齢層のあたりからAGAの発症の可能性が出てくるということになります。

裏を返せばこれよりも前、11歳よりも前の段階ではAGAの発症は基本的にないので、そのころから「人と比べて髪の毛が細い」「すでに生え際の髪が無い」という場合はAGAの可能性はかなり低いので、元々その人が持った体質でありそのような毛根の分布を持つ人だということができます。

また実際には18歳くらいまでの方で薄毛が相当程度酷くなる方はあまりいませんので、この期間はAGAの症状に気づいて治療を検討するための移行期間であると考えると良いでしょう。

ただし脱毛症はAGAだけではなく、脂漏性脱毛や円形脱毛症など他の原因によるものもありますから、親御さんは子の髪の毛が不自然に抜けたりハゲが見えるようになった場合は一度病院を受診するべきです。

そのような病的な原因が無い場合はその人の体質によるものですからフィナステリドなど投薬治療をしても功を奏しません。

フィナステリドは5αリダクターゼに作用してDHTの生成を防ぐものですが、思春期より前の年齢ではそもそもDHTの影響がないので無意味です。

では思春期以降に前髪などが薄くなってきた場合の対策はどうすれば良いのでしょうか。

治療開始は早いほど効果が高まる

思春期以降に抜け毛が増えたりハゲが進行する場合はほとんどがAGAによるものです。
病院での治療の対象になりますが、治療の開始は早いほど薄毛の改善率が高く、遅れるほどに改善率が下がります。

というのもAGA治療に用いられる薬剤はとても有効性の高いものですが、一度死んでしまった毛根を復活させるほどの効力は無く、生き残っている毛根の生命力を高めて毛量を復活させることができるにとどまるからです。

AGA発症下の頭皮では、DHTが発する脱毛シグナルによって毛根の生命力が弱まっている状態です。放っておくと毛根は完全に発毛を止め閉じてしまう運命にあります。

正常なヘアサイクルがDHTによって乱されている状態ですが、投薬治療はこの負のサイクルにくさびを入れ、DHTの悪影響を排除する効果があります。
脱毛シグナルの悪影響から脱した毛根は次第に正常なヘアサイクルを取戻し、約半年から1年かけてやっと丈夫な髪の毛を生み出す力を取り戻します。

このように「生き残っている」毛根のヘアサイクルを正常化するのが投薬治療の役割ですので、ハゲが進み一度死んでしまった毛根は復活できませんからもう手遅れということですね。

少しでも多くの毛根が残っている段階で治療を開始することが重要なのです。